故・スティーブン・R・コヴィー 著『 7つの習慣 人格主義の回復』。自己啓発本の多くは「モチベーションアップ」「コミュニケーションスキル」を説いているが、即効性・短期性なものであることをズバッと言い切った。謙虚さ、ココロを育てる「根本的な人格育成」が長期持続的な成功をもたらす!と語り、社会で生きることへのこだわりを見直せる内容です。ついつい、お金を持っていることが正義だと錯覚するなか、自分自身の人生ストーリーの描き方をスマートに説いています。
揚心館お勧めポイント
世界の成功者が買う本。「本当の成功はお金を稼ぐことでしょうか?」爆走で成功した人には落とし穴があるでしょうと語っています。
人格主義の回復
アメリカ建国(1878年)以来、自己啓発本の比較をして、第一次世界大戦前と戦後では違うと語っています。
戦前は「人格主義の回復」こそが原点である(謙虚でいなさい、ココロを育てる「根本的な人格育成」が長期持続的な成功をもたらす!武道の発想!!!
戦後の「モチベーションアップ」「コミュニケーションスキル」は、即効性・短期性なものであり、速攻でもなく、運でもなく、本当の成功者とは言えない。
すべてにおいて即解決されるのではなく、毎日コツコツやること、スポーツの成熟の発想と同じ
人格主義の7つの習慣で、人格主義を取り戻せ!
第一の習慣.スタート体勢をとる(自覚)
「主体的であること」(相手に依存するから、人のせいにする、批判をする)
『影響を与えられる存在になること』が重要で、関心事はその次(主体性であるから相手に影響を与えられるということ)
『影響力が大きい」のに、関心事が小さいのはダメ(関心は相手への考慮を満たす)
主体性の対称は「反応的」です。主体ではないので、刺激に対して、適当な回答をしてしまう。主体性は、一定の間があり回答ができるという法則がある
つまり、『自己責任』と『影響領域への集中』が重要
第二の習慣.ゴールを設定する(創造)
「終わりを思い描く」。これは、ビジネスなどの成功など、短期的なゴールではないです。自分が死んだとき、弔辞が読まれている姿を描くこと。「あなたがいたから、私はうれしかった。楽しかった。」と感動を与えたという弔辞を期待すると思います。(家族でも、会社でも当事者としてつくる)ここが重要!
効果的な目標とは、活動や手段よりも、最後に達する結果に重点を置くことです。
第三の習慣.走り方を知る
ゴール設定と「個人の憲法をつくる(ミッションステートメント)」を作る。これは、ぶれない行動の原則をつくること。つまり、〇〇中心主義(配偶者・家庭・金・仕事・所有物・敵・娯楽)というこだわりの呪縛から解放されることをイメージをすること。
『重要』と『緊急』の区分を明確にすることから、時間の考え方を考えること。
①緊急かつ重要(トラブル)
②緊急ではないが重要(自己投資)
③緊急ではあるが重要でない(電話とか、メール)
④緊急でなく、重要でない(雑用・娯楽)
多くの人は『第一領域』で精一杯になり、『第二領域』の時間配分が必要です。そのためにも、『第三領域』『第四領域』の削る努力をするということです。『第三領域』『第四領域』とは、スケジュールとか入れるな!そして、原則を紙に貼って書いておきなさいと言われます。原則に沿わないことはやらない。
緊急ではないが重要な事項に時間を使う。週単位で計画を見直し自己評価することです。
第四の習慣.Win-Winを考える
『思いやり』と『勇気』が重要!!!!!!!!!!!!
思いやりが高い・勇気が高い Win-win
思いやりが低い・勇気が低い lose-win
思いやりが高い・勇気が高い Win-lose
思いやりが低い・勇気が低い Lose-Lose
思いやり・勇気の表(表をアレンジしてみました)
スポーツの世界ではWin-LoseかLose-Winを描きます。勝負です。企業の世界も、Win-LoseかLose-Winになりがちな部分があります。しかし、Win-Winの関係は大切ですし、これが重要であることを説いています。Win-Winには、内面的な安定が重要です。それは、
・ 誠実(誠実を守れる人格)
・ 成熟(勇気と思いやりがある)
・ 豊かさマインド(資源はお互いに分けられるという世界観が必要)
そして、Win-Winの関係でなければ、Winだけか?それもダメです。『No deal』を引くことも大切だと説いてます。
第五の習慣.まず理解、そして、理解される事(聴く力)
テクニックじゃなく、誠心誠意、相手を理解したいと思うこと。そのために、会話でやってはいけないことがあります。
× 自叙伝的反応はダメ
× 探る・解釈・評価する・助言する!これもダメ!
探る:学校はどうなんだ?(自分が知りたい情報を引き出したい。聞きたいことではない)
解釈する:学校やめようかな?心配になり、勝手に解釈をして、勝手にかみつく。信頼を下げる
評価する:Yes、Noのリアクションが速い人はダメ。
助言する:これもダメ!
ひたすら共感する。でも、そこにはコツがあります。
△繰り返すはダメ:繰り返すは、適当にうなずいていると同じようになる
△置き換えるは、ダメ:置き換えは自分の主観がはいりやすい
〇相手の気持ちを言葉にする(解釈力が重要)
第六の習慣.シナジー(相乗効果)をつくる
4.→5.を経て、意見の相違があった時、コミュニケーションをしっかり取り、お互い納得できる第3案で協力を得る。妥協ではなく「第3の案」創造的に出し合い、合意させること。
公的成功は「信頼口座」:ちょっとずつ行動でためていくこと。信頼は、またためることができる。今日から口座をためていけます。いやー!コミュニケーション能力とは言うものの改めて論理と実践の難しさを感じます。
「信頼残高を引き出してしまったときは、誠意をもって謝ること」です。自分の過ちに気づいたとき、直ちに心から謝ることは、人格のパワーを必要とする行為です。
信頼残高という考え方の素晴らしいところは、どんな問題に直面していても、それを預け入れのチャンスにできる、というところです。
誰かの機嫌が悪ければ笑わせるチャンス、誰かを傷つけてしまったら、自分にとっては謝罪のチャンスであり、相手にとっては許すチャンスとなります。誰かが誰かの悪口をいっていたら、その場にいない人に対して誠実になるチャンス、またその人を弁護するチャンスです。つまり、常に信頼口座を心の中にイメージしていれば、さまざまな出来事を信頼を築くチャンスにすることができるのです。
第七の習慣.刃を研ぐ
自分の時間に投資する。計画を見直すこと。毎週本を読むこと。仕事つまり奉仕活動を続け自分の心の安定を得ること。常に学び、決断し、実行し成長することを説いています。
肉体;週3時間の運動
精神;自然・祈り・妄想
知性:テレビは1日1時間まで。週1冊の読書、日記を
社会性:コミュニケーション
手本となる人を探そう
習慣の力を信じよう。それは厳しいが強い
流れは、変えることができる
著者は、7つの習慣も、何度も何度も読んでください。と言っています。
武士道の世界観に近く、大局を見れば、人格主義であり、一度の成功ではなく、繰り返しの成功を目指すこと。なんどもなんども成功する!!!
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